切削加工と一般的に良く使われる材料

はじめに

切削部品を設計する場合、旋盤(せんばん)やフライス盤など の加工機の作業者がどのように製作するのか知る必要があります。素材のどこを固定して、どこを基準に加工して、加工した部品はどのような測定器具を用いて検査するのか考えながら設計することで、低コストで良い設計が可能となります。

切削部品のコストは、



・材料費
・加工費


の2つが基準となります。



材料費は、「kgあたりの単価」 が基準となります。加工費は、「材料の削りやすさ」、「部品形状」、「寸法精度」によって変わります。



例えば、真鍮(しんちゅう)などの柔らかい材料であれば、加工コストが安くなります。逆にステンレスなど硬い材料では、加工コストが高くなります。ただし、製作する際のロットが少ない場合や、小さな形状のものを加工する場合は、材料費より加工費の方が高くなります。



また、形状について言えば、ブロックからの削り出しよりも、丸棒などの棒材からの削り出しの方が、特殊な治具が不要であったり、自動で材料供給しやすかったりするため、コストをやすくできます。

さらに、寸法精度を追及すると、加工時間が多くなりコストが高くなります。



従って、設計者は、コストと性能のバランスを考慮して、できるだけ低コストで要求される性能を満足できる設計をしなければなりません。



ポイントをまとめると
1. 必要以上の硬い材料を使わない
2. 特殊な治具や加工が必要な形状はできるだけ避ける
3. 必要以上の加工精度を求めない

切削部品で一般的に良く使われる材料

材料名
代表的な材料
材料コスト
削りやすさ
特徴
S45C SS400 SCM 安い 強度がある
アルミ A2011 A5056 普通 軽い
銅合金 C3604 普通 熱伝導が良い
ステンレス SUS304 普通 × 腐食に強い
チタン Ti6Al-4V 高い × 軽くて強度がある
ニッケル インコネル、ハステロイ 高い × 耐熱性がある