銅の加工について

岐阜精器(株)では銅の加工なら小ロット-量産まで承ります。

MIM・精密プレス・板金・切削加工等図面形状に合わせた最適な加工方法を提案いたします。

 

銅がどのような物に使え、加工できるのか?

銅は優れた性質を持つため用途が広く、様々な分野で有効利用されています。例えば身近な物だと、硬貨・電線・鍋などに使われています。銅は加工すれば非常に役立つ素材なのです。今回は、銅の性質・加工方法についてご紹介します。

銅の特徴

銅は優れた特徴を多数兼ね備えています。

①熱伝導率が高い

②導電性が高い

③耐腐食性がある

④抗菌性・殺菌作用がある

⑤加工性が高い

⑥寿命が長く、リサイクル性も高い

①熱伝導率が高い

熱伝導率とは、熱の伝わりやすさのことです。銅は金属の中でも特に熱伝導率が高いため、給湯器、エアコン、冷蔵庫などの熱交換機に多用されています。熱伝導率に優れている銅を使う事で、効率よく熱エネルギーを変換できます。またフライパンや鍋などの、調理器具にも使用されています。銅で作られた調理器具は熱が均一に伝わりやすく、食材をムラなく温める事が出来ます。その上、火の熱がすぐ反映されるため、火力の調整もしやすくなります。特に卵焼き用フライパンは、焼きムラを減らすため銅製品が多く見られます。

②導電性が高い

導電性とは、電気を通す性質のことです。銅は熱だけでなく、電気を通しやすい性質もあります。導電性の高い金属は他にもありますが、導電性以外の性質も兼ね備えている特徴があります。具体的には、今やほとんどの家庭に普及している、携帯やパソコンなどの電子機器に多用されています。近年では、自動車も電気回路を使った物が多く、銅の需要は年々上がっています。他にも、電線のように導電性の高さが重要になる部分では、ほぼ銅が使われています。

③耐腐食性がある

耐腐食性とは、錆びにくい性質の事です。銅は酸素に触れると、表面に酸化銅の薄い膜を張るため、内部まで腐食しにくくなるのです。その性質は、水回りや海水に浸かる部分、屋外などで活用されています。例えば建築物の屋根や、タンカーなど船のスクリューに多用されています。他にも水道管、水栓バルブのような身近なものにも使われています。

④抗菌性・殺菌作用がある

銅は様々な種類の菌に、殺菌作用があります。他にも殺菌作用のある金属として、銀・金・鉛などが挙げられます。しかし銅に比べて高価だったり、鉛中毒の恐れがあったりとデメリットがあります。その点、銅は安価で、中毒症状による危険もないので、人の手に触れる機会の多い場所に多用されています。例えば硬貨、手すり、ドアノブなどは、抗菌性・殺菌作用を期待して、銅が使われています。また調理器具での使用は、熱伝導性だけではなく、このような性質も考慮されています。

⑤加工性・展延性が高い

銅は柔らかく、変形させやすい金属です。融点が他の金属に比べて低いという点も、加工しやすい理由です。展延性が高く、ローラーで薄く伸ばしたり、引っ張って管状にしても壊れにくいため、銅板・銅線・銅管などの様々な形状に加工することができます。

⑥寿命が長く、リサイクル性も高い

銅が建築物や電線など様々な場面で使用されているのは、寿命が長いためでもあります。屋根のように雨ざらしでも、長い年月に渡って役割を果たし、美観が保たれやすい特徴があります。そのため、銅像などの美術関係でも、銅は多用されています。また使用されなくなった銅は、ほぼ100%リサイクルできます。廃電線、使用済みの鍋、加工時に出たくずもリサイクルされるため、環境に優しい金属といえます。

どんな銅加工ができるか

切断

金属の加工方法として、特に一般的なものが切断による加工です。銅の切断方法は、ガス、プラズマなどで熱を加え、融解させて切断する方法や、鋸などで削って切断する方法があります。

薄い銅板などは、上下にある刃で挟み込んで切断する、シャーリング切断も用いられます。他には電気を放電して切断する、ワイヤーカット放電加工も銅を切断する方法のひとつです。ワイヤーカット放電加工は、導電性が高い金属にしか使えない方法です。また銅は光を反射するため、レーザー切断は難しいとされていましたが、技術の発展により近年、可能としている業者が多くなっています。

レーザーは精密な加工を可能とするので、今までよりさらに切断加工の幅が広がっています。

曲げ

銅は柔らかいため、曲げる事は簡単ですが、精密な加工を行うのは慣れている業者でないと難しいとされています。銅の曲げ加工でポピュラーとされているのは、メス型にセットし、オス型で押し込むベンダー加工です。

銅に押し込む力を加え、理想の形に曲げ加工します。加工時は、スプリングバックと呼ばれる元の形に戻ろうとする力や、曲げられた外側は伸びること、内側は縮むことなど、様々な面を考慮して加工しなければいけません。そのため、行う前に緻密な設計が必要となり、経験のある業者でないと難しいのです。

溶接

溶接は素材を熱で溶かし、同じ素材や別の素材同士を接合する加工方法です。しかし銅は熱伝導率が高く、熱が拡散してしまうので適切な方法でないと、融合不良などの欠陥が起きてしまいます。そのため高出力のレーザー、熱集中率の高いガス溶接がよく用いられます。

他にも、融点が低い素材を接着剤として使う、ロウ付けと呼ばれる方法が挙げられます。ロウ付けは直接溶接することが難しい素材同士を、接合する時に用いられる溶接方法です。

後処理

加工後に後処理を施す事によって、耐熱性・密着性・装飾など目的に合わせた様々な性質を向上させます。銅には煮色仕上げと呼ばれる、伝統的な表面処理方法があります。煮色仕上げは、予め表面を酸化させてしまう事で、それ以上の酸化を防ぐ手法です。

また銅はその性質上、他の素材にメッキ処理を施すために多く活用されています。なぜなら展延性の高さは、薄く膜を貼るようにするメッキの材料として使いやすいためです。また導電性の高さから、電子部品のメッキ用素材として役立っています。