製品用途 |
スポーツ用具 |
材料名C3604 | SUS304 |
加工方法 | 切削加工、パイプ材カット |
生産地域 | 中国 |
コメント | 研究開発用の試作品1個から弊社は対応いたします。弊社ではお客様の要望する数量やコストに合わせて最適な加工を方法にて製造をいたします。国内、海外にて製造が可能でので納期、価格のご相談はお気軽にしてください。材料調達から加工~表面処理までワンストップで対応致します。図面を拝見させていただければ、お客様の品質向上・コストメリットを第一に考え、どのような加工方法が最適かご提案致します。
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SUS304とSUS430の特徴
SUS304とSUS430はどちらも優秀で代表的なステンレス素材ですが、違う種類と定められているだけあってやはり性質や性能には違いがあります。
耐熱性
SUS304もSUS430もどちらも優れた耐熱性を持っていますが、SUS304の方が高い耐熱性を持っています。
特にSUS304は熱伝導率が低く、保温効果があるのでなかなか熱を逃がしません。そのため、温かい飲み物を入れても冷めにくくしたい、水筒やコップによく使われています。
耐食性
ステンレスは元々錆びにくい性質を持っています。耐食性でもSUS304、SUS430と共に高い耐食性を持ちますが、こちらもSUS304の方が優れています。ニッケルには耐食性を高める役割があるので、それが含まれるオーステナイト系のステンレスがより錆びにくくなります。
強度
SUS304の方が高い強度を持っています。ニッケルを混ぜると強度が高くなる働きもあるため、クロム単一のフェライト系は劣る傾向があります。ただし、加工硬化という現象により、一度加工することで強度は上がるものの、ステンレスが硬くなって次の加工がしにくくなるというデメリットもあるため、加工する際には留意する必要があります。
磁性
オーステナイト系のSUS304は磁石にくっつかず、フェライト系のSUS430はくっつきます。
これはオーステナイト系とフェライト系の原子の構造に違いがあり、オーステナイト系は磁性を打ち消し合う構造になっているためです。
元々鉄やクロム、そしてニッケルにも磁性があるものの、ニッケルは混ぜることにより構造が変化して、原子が磁石を打ち消し合う向きに並んでしまう為です。しかし、一部の種類は加工の仕方により磁性を持つものも存在します。
値段
性能が高いだけあってSUS304の方が値段が高くなります。また、ニッケルが高価な素材であることもひとつの理由です。
SUS430も耐久性にも加工性にも優れ、コストも安いので非常に使いやすい素材です。
特に日本ではフェライト系ステンレスの普及や研究も進んでおり、従来ではオーステナイト系でないとできなかった複雑な加工ができるようになってきています。フェライト系で代用できるようになればコストが安い分、経営的に大助かりですので、将来的にはフェライト系が主流になっている未来もあるかもしれません。
SUS304とSUS430の使い分け・用途
SUS304もSUS430も優秀なだけあって非常に幅広い分野で使われています。
ステンレスは重すぎず軽すぎず、丈夫さもそこそこある大変使い勝手の良い金属なので、身近な小物から大きいものまで製作することが可能です。
SUS304
SUS304は優秀がゆえに役割も非常に重大です。
高い耐熱性・耐食性そして丈夫さから、原子力機器や化学プラント設備などの重要な工業設備、私たちの身近なところでは、エレベーターの横の銀板や電車の外板などでも使用されています。
さらに熱伝導率と保温性、衛生面の良さから食品を多く取り扱う工場や飲食店でも採用されており、私たちが生きるためになくてはならない存在となっています。
また、SUS304はいろいろな方法で加工でき、その加工のしやすさから複雑な形状の製品も作り出すことができます。
SUS430
フェライト系ステンレスは水回りの製品に使われていることが多い素材です。
主にスプーンやフォークといった台所製品や業務用冷蔵庫や大きな鍋などの厨房製品、そしてポットや洗濯機などの家庭用電化製品。
さらには自動車の排気管や建物の屋根など建築・土木の分野でも活用されています。
錆びにくいため、いくら雨が降っても問題ないということですね。
有名なところでは、プロ野球のオリックスバファローズの本拠地である大阪ドームの屋根がフェライト系のステンレスを使っています。
岐阜精器工業
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