製品用途 |
冶具 |
材料名 | A5052 |
加工方法 | マシニング加工、白アルマイト加工 |
生産地域 | 中国 |
コメント |
材料調達から加工~表面処理までワンストップで対応致します。図面を拝見させていただければ、お客様の品質向上・コストメリットを第一に考え、どのような加工方法が最適かご提案致します。
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アルマイトの特徴
アルマイト処理について一通り説明したところで、次にアルマイトが付与された製品の特徴を見ていきましょう。
今回も前編の時と同様に身近な製品を例に挙げながら説明していきます。
アルマイトがほどこされると、もれなく以下の性質が付いてきます。
アルマイトによって付与される性質
①耐食性が高くなる
前述の通り、金属はアルマイト処理をほどこすことによって錆に強くなります。アルミニウム自体は錆に弱い金属ですが、アルマイト処理により劇的に耐食性が向上します。
老朽化や物をぶつけた時の衝撃で表面処理が剥がれてしまうとそこから錆びてしまいますが、基本的に膜がある状態で錆びることはありません。そのため、特に車のパーツや船を作るための部品には必須となります。
ただし、製品の中には膜が作りにくいものもあるので、その場合は検査をして耐食性を確認する必要があります。
②硬度が高くなる
アルマイトで膜を張ることでアルミが格段に硬くなります。その硬度はおよそ4倍から6倍ほど。加えて傷や摩擦にも強くなるので製品が長持ちしやすくなります。
やかんや鍋などの使用頻度の高い日用品には是非利用したいところです。
③絶縁性を付与する
アルミニウムは電気を通しやすい金属ですが、膜を張ることで電気を通さなくできます。そのため、電気を通したい時はメッキ処理の方をほどこしたり表面処理をあえてしなかったりしますね。
主に使用される例としては半導体があります。半導体とは電気を通す物質である導体と電気を通さない物質である絶縁体の中間の物質のことを言います。導体に分類されるのは分かりやすいところで金属や塩水、絶縁体にはゴムやプラスチックなど。
画像の黒い部品が半導体ですが、片面だけをアルマイト処理することで電気の流れをコントロールすることが可能になっています。
半導体が使用されている製品には、もはや私たちの生活の中ではなくてはならないスマートフォンやパソコン、冷蔵庫や洗濯機などその他多種多様なデジタル用品や電化製品に組み込まれています。
また、アルマイトの膜が剥がれているかどうかを確認する際、電気を通さなくする特性を利用することで剥がれているかどうか判断することができます。電気が通らないということはしっかり膜が張られているということですが、もし電気が通るようなら膜が剥がれているということですね。
④着色して綺麗に見せることができる
アルマイト処理でできた膜は無色透明なので好きな色に着色できます。動画で青く色づけされている場面がありましたが、それがいい例ですね。
先ほども例に出たやかんや鍋などもアルマイトで着色された製品です。
仮に何も着色しない場合、膜は透明なので製品はアルミニウムの色である銀色になることが多くなります。
アルマイト処理の種類
続いてアルマイト処理の種類について。
一概にアルマイト処理と言っても製品に必要な機能や装飾性によっていろいろな種類があります。今回は色々あるうちのよく使われる4つの方法を紹介していきます。
①一般アルマイト
通常のアルマイト処理です。アルマイトの特徴のところで説明したように耐食性や硬度を強化します。一般アルマイトは複雑な形状の部品から大型の製品までどんなものでも付与できます。
②硬質アルマイト
通常のアルマイト処理でもかなり硬くなりますが、それよりさらに硬くするためのアルマイト処理です。長時間加工することにより膜を厚くし、通常のアルマイトよりも5倍以上の硬さに仕上げます。
傷や摩擦にもより強くなるので、主に車のエンジンや飛行機の部品などにほどこされます。
③光沢アルマイト
化学薬品でアルミに光沢を出すアルマイトです。白や黒、銀色などのバリエーションが出せます。
反対につやを消すためのアルマイト処理もあります。
④カラーアルマイト
言葉通りカラー着色をするアルマイト処理です。特徴のところの最後に説明した部分ですね。メッキと違い、アルマイトの膜に染み込ませるように着色するので、膜が剥がれない限り色の剥げ落ちがないメリットがあります。
長年にわたる研究により赤、青、金色など様々な色で多彩な模様を描けるようになっています。
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