真鍮/黄銅の絞り加工
岐阜精器工業では真鍮の絞り加工を得意としています。
弊社の絞り加工と真鍮の特徴を交えて解説させていただきます。
■絞り加工とは What is Drawing Compound?
絞り加工とはプレス加工のひとつで、一枚の金属の板をプレス機にセッティングした金型にて絞り込み(圧縮し)凹状に加工し、繋目の無い容器形状に成形する技術です。円筒絞り、角絞り、異型絞りなど金型仕様を変えれば様々な形状を作り出すことができます。
絞り加工はプレス加工の種類の中で最も金型の設計が難しいと言われています。
また金型・機械・加工条件などのバランスがうまくかみ合ってこそ、シワやひずみ・割れの無い絞り加工を実現する事が出来ます。
当社は真鍮・黄銅の絞り加工を非常に得意としています。
絞り加工に関してはこちらをクリック → 『絞り加工について』
■真鍮/黄銅の種類・特性
真鍮は、銅に対して亜鉛をどの程度加えるかによって、ベースとなる素材の色を変えられたり、硬度を調節したりすることが可能です。
その特性から、様々な工業用製品や建築資材などに活用されています。
また、真鍮では亜鉛含有率が高くなるほど素材硬度が強化されていく反面、素材の脆弱性が増していくので、
亜鉛が45%以上になると実用に耐えられなくなることも重要なポイントです。
また真鍮は素地の状態で、アンモニアや塩分が多い場所に放置していると割れてしまう「置き割れ」という現象が発生するのもポイント。
そのため、メッキ処理や塗装したり、焼きなましをおこなったりなど適切な加工が不可欠になります。
■真鍮/黄銅の絞りについて
真鍮は硬度が低くとても柔らかい材料です。絞り加工を行う際にはクラック、割れなどを考慮して金型設計を行う必要があります。伸びもあり、絞りやすい材料ではりますが、加工硬化が激しいのが特徴です。絞り回数が多い製品は途中工程にて焼きなましをいれることもあります。真鍮の特性を考えて金型設計、工程調整を行うことが重要です。
■真鍮/黄銅へのメッキ処理
真鍮、黄銅は空気中にて酸化してしまいますので、耐食性に優れている材料ではございません。そのため加工後に表面処理を施すのが最適とされています。
弊社では真鍮、黄銅への以下の表面処理に対応しております。
鍍金→ ニッケルメッキ、クロム鍍金、スズ鍍金、亜鉛メッキ、金メッキ
その他→ バフ研磨、ヘアーライン加工、熱処理、接着、ロウ付け
真鍮加工事例
真鍮加工事例1 ハクキンカイロ火口 | 加工内容 |
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材料 C2680 T=0.3㎜
金型 順送プレス+単発プレスにて対応 処理 ニッケルメッキ
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真鍮・黄銅加工事例2 ハクキンカイロケース | 加工内容 |
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材料 C2680 T=0.3㎜
金型 単発プレスにて対応 処理 バフ研磨+カラーアルマイト
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その他加工事例はこちら→ 『岐阜精器加工事例』
その他加工対応材料 | |
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Cold rolled steel sheet: SPCC, SPCC, SPCD, SPCE, SPCF, SPCG Hot-dip zinc-coated steel sheet: SGCC Stainless steel sheet: SUS304, SUS316, SUS420, SUS430 Aluminum sheet: 1050, 1100 Pure aluminum: 5052, 5083 Al-Mg-series alloy (5000-series alloy) Copper sheet (pure copper): Oxygen-free copper sheet (C1020P) Tough-pitch copper sheet (C1100P) Phosphorous-deoxidized copper sheet (C1201P, C1220P, C1221P) Brass sheet (brass): C2680, C2801P Phosphor bronze, Phosphor bronze sheets for springs: C5191P, C5210P, and others Permalloy Kovar 。 |
その他加工事例はこちら→ 『岐阜精器加工事例』