製品用途 | 半導体装置 |
材料名 | SUS310S |
加工方法 | プレス加工、単発型
金型設計・製作から量産まで一貫対応。 |
生産地域 | 中国 (岐阜精器佛岡五金制品有限公司) |
コメント | 自社でのプレス金型・プレス加工
自社設計開発のプレス金型を使用して精密プレス部品・深絞り加工品の製造をいたします。大田区本社にて金型設計を行い、中国広東省の自社工場にて製造いたします。
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SUS310S(ステンレス鋼)について
SUS310Sは、主に高温環境下で用いられる耐熱ステンレス鋼です。オーステナイト系ステンレス鋼の一種で、その中でも特に多くクロムとニッケルを含有します。最も流通量が多いステンレス鋼である「SUS304」よりも耐食性が高く、耐熱ステンレス鋼である「SUS309S」よりも耐熱性に優れます。しかし、SUS304やSUS309Sと比べると加工性が劣ります。さらに、比較的高価なニッケルを多く含むため、その価格はSUS304のおよそ3〜4倍にもなります。また、磁性を持たないこともSUS310Sの特徴です。オーステナイト系は、本来磁性を持ちませんが、一部の鋼種では冷間加工によって磁性を帯びることがあります。しかし、SUS310Sは、ニッケルの含有率が大きいために、加工を施しても磁性を帯びません。
SUS310Sの用途
SUS310Sの用途としては、繰り返し高温に曝される炉材や熱処理器具、耐熱調理器、熱交換器の部品、自動車の排ガス部品などが挙げられます。SUS310Sの耐熱温度は、1,000℃程度です。SUS309Sの耐熱温度が950℃程度、SUS304の耐熱温度は700℃〜800℃程度ですので、耐熱温度の関係は以下の通りになります。
耐熱温度:SUS304<SUS309S<SUS310S
しかし、強度は、高温になるほど低下していくので、用途によっては使用温度に注意する必要があります。また、オーステナイト系は、共通に、700〜900℃の温度に長時間曝されるとσ相と呼ばれる脆い金属組織が析出するため、さらなる注意が必要です。
SUS310Sの加工性
ステンレスは、一般に切削加工や研削加工が難しい難削材です。その中でもSUS310Sは、特に被削性が劣るとされています。
クロムとニッケルの含有量が多いSUS310Sは、切削抵抗が大きく、切削工具が損傷しやすくなります。そのため、SUS310Sに切削加工を施す場合は、切削速度を低くするなど、加工条件の調整が必要となります。
また、SUS310Sは、加工硬化性が高いことも特徴で、加工が進むほど切削加工も板金加工も難しくなります。
単発型について
少量生産に向いており、非常に設計の自由度が高く、複雑な形状の加工が可能というメリットがあります。プレス加工に使用する金型がシンプルな構造で小型であることが多いため、金型の費用は安い傾向にあります。また、簡易金型を用いると、さらに費用を抑えることができます。
金属加工なら岐阜精器工業。創業50年の実績と豊富な経験により高精度でスピーディーに対応!1970年の創業から金属プレス加工、金型設計・製作、部品加工を行う企業です。長年培った技術を活かした『提案力』を武器にお客様の製品開発をサポートさせていただいております。
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